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ゲーム回顧録「プリンセスメーカー ゆめみる妖精」

2008/05/18 (日)  カテゴリー/PSone回顧録

【プリンセスメーカー ゆめみる妖精】PS/1997/ガイナックス


「人のプレイを見ていたい、見るのが好き」という人、多いですね。
私も意外と好きだったりします。
交互にプレイしたりして、
例えばエースコンバットなんかは
見てる人にレーダーをチェックしてもらったり、
なかなか騒がしくて楽しいものです。

本作はそんな騒がしさとは無縁な、
むしろ一人でやりたい、ギャラリー無用の傑作ソフト。

プリンセスメーカーは育成ゲームの草分け的存在であり、
本作は3作目にあたります。
主人公の元に突如現れた10歳の少女を8年間育て、旅立ちの時を迎える。
1ヶ月が2フェイズ、1年が24フェイズ、
つまり合計192回スケジュールを決めるだけでエンディング。

簡単に書きましたが、そうそう思い通りにはいきません。
娘のパラメーターはモラル、知識、センス、気品、プライド、魅力、
武力、気力、体重、身長、ストレス、信頼度等、多岐に渡り、
勉強やアルバイトの種類によって増減を繰り返していきます。

本作で最も辛いのは貧困です…
学校に通わせても、休みを与えてもお金は消えていく…
お金が少ないと娘は心を痛め、休みの日まで内職を始め、
ストレスが溜まり、娘のバイトの収入は落ち、悪循環に陥る。
家計を支える為に内職まで始める娘には心を打たれますが、
できればしっかり休んで、しっかり働けと言いたい。
何事もオンオフが肝心ですよね。
それ以前に低収入な親父ですまんと土下座したいです。


育成ゲームの基礎を築き上げた(多分)シリーズだけあって、
その高いゲーム性、バランス感覚は脱帽もの。
何をやっても角がたつが、気づくとしっかり成長してる。
不満のないシステムがあるからこそ、ゲームに没頭できるというものです。
肝心のエンディングも十数種類あり、
プリンセスから歴戦の勇者、果ては魔王の嫁まで、
ユニークに富んでいます。

ここまで長々と概要やシステムを書き連ねてきましたが、
それは、プリンセスメーカーの話が挙がると大半の方は決まって、
こう言うからです。
「ゲーム性が云々…よかった。システムが云々…面白かった。」


そんな事言っておいて…
実は娘が可愛くてしかたが無かったんでしょ。
どうせ他人の嫁になんかしないで、自分の嫁にばっかりしてたんでしょ。
そんな風にツッコミを入れてやりたい…
と思いながらも、
プリンセスメーカーの遊び方の本道は「一人でニヤニヤ」だと断言したい。

なぜなら、本作のコンセプトである、
純真無垢な10歳の可愛らしい娘を、好きなように育てる。
という事自体が不健全であり、
男の願望を再現していると思うから。

シチュエーションに緻密な表現がない為、
プレイヤーが想像する余地が過分にある。
そこに淫靡とすら言える「含み」を感じる。


また、本作までのイラストを手掛けている赤井孝美は、
当時の時点で既に主流であったアニメ調のすらっとした線に単色カラーではなく、
鉛筆画のようなふくよかな線に、暖かみのある彩色を施しており、
一見野暮ったくもありますが、世界観に誠実さを感じさせます。

この、なんとも優しい世界の中で、
望み通りの娘と接している以上、それはもう、
後ろめたい事この上ない。
成人指定のゲームをしている所を嫁、恋人に見られるよりも
プリンセスメーカーを見られる方が後ろめたい。
といえば多少は伝わるでしょうか・・・


プリンセスメーカー未プレイの方、そして女性においては
上記の文を一読した所でおそらく感想は、この一言に尽きる事でしょう。
「…気持ち悪い。」


ゲームの中の娘から「お父さん、大好き」と言われる事を、
最上の喜びとしている状態の人間が気持ち悪くない訳がないです。

それでも、電源を入れれば気恥ずかしく、
始めてみればこそばゆい、
そして終わりには、
しんみりしてしまう。
プリンセスメーカーでしか味わえない物があるかと思います。


ワイワイがやがや遊ぶだけが正しいゲームではない、
一人で薄暗い情熱を燃やしてニヤニヤするのも
ゲームの醍醐味ではないでしょうか。


私にプリンセスメーカーの話をふっても
「ああ、ゲーム性がよかったよね確か。」と、
お茶を濁しますけど。
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テーマ : 懐かしのゲーム - ジャンル : ゲーム

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